午後のゆっくりDIARY 親の介護
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気まずい空気

「時間が少し余っていますが、もう終わりにしましょうか?」
言語の療法士さんに問いかけられてハッとしました。

運動や作業のリハビリと違い、全然自分の思うようにいかなくて、
最初は質問に答えられず申し訳なさそうだったのが、なぜこんなことを訊いて自分を苛立たせるのか、と不機嫌を表すようになってきた父。

そんな父に失望し暗い顔で眺めている娘(私)。気まずい空気が漂っていました。

「すみません、
父は本当はお喋り好きです、何か世間話のような軽いことなら訊かれても喜ぶと思うのですが」

「そうしてみましょう。〇〇さん(父の名前)の趣味は何ですか?
入院される前はどのように過ごしておられたんですか?」

「・・・ ・・・」父の返答はありません。

「世間話なら、私も混ぜてもらって良いですよね?」今まで邪魔になってはいけないと黙っていた私ですが、了解を得て

「定年後、お米作りを熱心にしていたんです、ねえ、お父さん?
田んぼによく行ったよね?草引きとか農薬撒きとかね?田植えの時は水加減を見たり・・・」

「お米を作るのは、田植えから稲刈りまで気が抜けない大変なお仕事でしょうね」療法士さんが話を合わせてくれました。

すると、父は急にニコニコと

「そうなんですよ、私も年を取ったので大変です、ですが幸い、娘と娘婿がよく手伝ってくれます」

・・・!?娘と娘婿だとー!?

以前からの読者様がいらしたら、夫と私が稲刈りを手伝った記事を覚えていらっしゃるかもしれません。

「娘さんというのは、今隣におられるその方ですか?」療法士さんが問うと

「そうです、娘は何人かいるのですがこの娘です」

「名前は何というのですか?」

「うーん・・・何だったかな。でも婿は◇◇という名前です、稲刈りを助けてくれました」

療法士さんが「合っているのか?」という顔で私を見るので、私は何度も大きく頷きました。

「合っています!全部合っています!
お父さん、また◇◇くんに頼んでおこうね!」

「おう、お前からよろしく言っておいてくれ」父も頷きました。

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人間の脳ってどうなっているのでしょうか、父は何もかも忘れたわけじゃなかったんです。

「とても良いリハビリができました。〇〇さん(父の名前)が、いろいろ思い出せて本当に良かった。
最後に、このカード、何だったか憶えていらっしゃいますか?」

「それは・・・字を書くものです。えーっと・・・、ペン?ペンだったかな」

あれほど、えんぴつ、と言ったのに・・・。私は笑ってしまい療法士さんも笑顔でした。

「ペンでもいいですよ、その言葉が出ただけで充分です。
そのとおり、字を書くもので、ペンとえんぴつはよく似ていますものね」

「そうかー、えんぴつだったか」父も笑っています。

「今日は、大きな成果がありました。私も嬉しいです。
また明日も頑張りましょう」

と、療法士さんが部屋を出て行かれる姿がちょっと寂しく感じるほどに

気まずい空気が一変していました。


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